サッカー

マンチェスター・ユナイテッドの代々のユニフォームから過去の偉大なチームを振り返る

1878年にニュートン・ヒースとして創立、マンチェスター・ユナイテッドは世界最大のサッカークラブの1つに成長しました。赤色のシャツは彼らの成功の代名詞となり、赤い悪魔として知られています。そして、イングランドで最も成功を収めてきたサッカークラブです。

しかし、139年間の歴史において、チームは常に赤色のホームユニフォームを身に着けていたわけではありません。実際、1879年のニュートン・ヒースの最初のユニフォームは白色のシャツと濃い青色のショートパンツでしたが、この色の選択は長く続かず、1892年に撮影されたニュートン・ヒースチームの写真によると、選手たちは赤白半分ずつのシャツと濃い青色のショートパンツを着用しています。しかし、これもそれまでの色の選択同様に長続きしませんでした。1894年から1896年まで、選手は独特の緑色と金色のユニフォームを用い、これは、2005年のグレーザー家のクラブ買収に対してファンが抗議したときに再登場しています。ただし、この緑色と金色も長くは続かず、1896年に白色のシャツと紺色のショートパンツに戻りました。

有名な赤色のユニフォームは、クラブ名がニュートン・ヒースからマンチェスター・ユナイテッドが変わった1902年に初登場しました。1920年代の胸元に大きな赤色の「V」模様のある白色のシャツを使った5年間を除き、ユニフォームはずっと赤色を保っています。クラブのユニフォームは常に優先度も重要視され、1955年には新しい軽量Vネックシャツを着た最初のサッカーチームの1つとなり、アウェイ時に相手チームの色と重なるときは黒色のショートパンツに切り替えていました。

クラブはその歴史において、白色と青色を交代でアウェイのユニフォームに用いてきましたが、例外も多々あります。例えば、1993年から1995年までは黒地に青色と金色のトリミングが施されていました。しかし、最も有名なのは、1995/96年のシーズンにグレーのアウェイユニフォームが5試合のみに使われたことです。アレックス・ファーガソン監督は、アウェイ試合のサウサンプトン戦のハーフタイムに、後半戦に向けてユニフォームを変えるようチームに指示しましたが、選手は観衆とチームメイトを見分けにくいと主張しました。さらに、このユニフォームを着用して試合に勝つことはありませんでした。

ここまでユニフォームの色と歴史をたどってきましたが、ここでマンチェスター・ユナイテッドの過去の由緒あるユニフォームをいくつか取り上げてみましょう。

1992-94 ホーム用 ユニフォーム

メーカー: アンブロ

これはマンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグで初めて用いたユニフォームで、19世紀後半のレース飾り付きの襟からアイディアを得ています。92年のチームはこのユニフォームで大躍進を遂げ、サー・アレックス・ファーガソン監督の下、クラブ史上最強の支配時代の始まりとなりました。

 

1992-94 3代目 ユニフォーム

メーカー: アンブロ

このユニフォームはニュートン・ヒースの緑色のユニフォームの現代版で、他の全てのアウェイユニフォームと比べて非常に珍しいものです。黒いショートパンツとソックスが加わり、エリック・カントナが見事な活躍をしました。このユニフォームは2005年のグレーザー家の買収に対する抗議で再登場しました。

1994-96 ホーム用 ユニフォーム

メーカー: アンブロ

袖に「Umbro」ロゴが入った赤色のシャツの何がそんなに特別なのでしょうか?たった1つの魔法の瞬間がすべてを変えました。エリック・カントナがサンダーランド戦で、ユニホームの襟を立ててゴールを決め、その映像はプレミアリーグの歴史に永久にインパクトを残しました。彼にできないことなどありません。

1993-95 アウェイ用 ユニフォーム

メーカー:  アンブロ

ユナイテッドはその歴史において黒色のユニフォームはあまり見られませんでした。しかし、この黒は、ロイ・キーン、マーク・ヒューズ、エリック・カントナなどにみられる、チームの「バッドボーイ」的側面にフィットしました。1995年の1月にクリスタル・パレスで、カントナがファンに「カンフーキック」を放ったときにチームが着ていたのがまさにこのユニフォームです。

1999/2000 ホーム用 ユニフォーム

メーカー:  アンブロ

このユニフォームには特に取り上げることもありません。単に、シンプルな赤色のシャツに白の襟が付けられたものですが、これを着ていた選手たちによって大変特別なものとなりました。トレブル(三冠)を達成した1999年のユナイテッドのユニフォームであり、UEFAチャンピオンズリーグでは、カンプ・ノウで、ロスタイムに、テディ・シェリンガムとオーレ・グンナー・スールシャールが続けてゴールを決めて優勝したときのものでもありす。

2007/08 ホーム用 ユニフォーム

メーカー:  ナイキ

マンチェスター・ユナイテッドはこのシーズン、プレミアリーグで10度目の優勝を達成しましたが、UEFAチャンピオンズリーグでチェルシー相手にPK戦を制して優勝したときのすばらしさは永遠に忘れないでしょう。このシーズンのスター選手クリスティアーノ・ロナウドは、リーグで31得点を挙げ、ゴールデンブーツを含む6つの賞を個人で受賞しています。

2012/13 ホーム用 ユニフォーム

メーカー:  ナイキ

前年にマンチェスター・シティにプレミアリーグ優勝を奪われ、この年はユナイテッドにとって重要なシーズンとなりました。しかし、サー・アレックス・ファーガソン監督の下での最後の1年でもありました。この年、チームは2位に11ポイント差をつけて優勝、伝説の監督は有終の美を飾りました。

来シーズンのユニフォーム

メーカー:  アディダス

来シーズンのホームユニフォームは伝統の赤色、袖に黒色と白色のパネルが施されています。アディダスは以下のようにコメントしています。「伝統的なルックスに、対比色の袖やグランダッド襟(襟なし)など、観客席から発想を得たディテールを組み込んでいます。」