サッカー

バルセロナの代々のユニフォームから過去の偉大なチームを振り返る

バルセロナのホーム用ユニフォームの赤と青の縦縞は、1世紀以上に渡って世界中でよく知られてきました。このユニフォームの色が最初に登場したのは、1900年のヒスパニア戦でのことでしたが、この赤と青の起源をめぐっては長年大きな論議を呼んでいます。

クラブの初代会長の息子は、彼の父親がマーチャント・テイラーズ・スクールのユニフォームと同じ色を用いることを希望したのが始まりだと主張していました。しかしより有力な説として、クラブの設立者であるジョアン・ガンペールが、出身地であるバーゼルのチームの色をバルセロナで真似たことによると言われています。

最初の試合で着用されたのは、伝統的な赤と青のシャツに白のショートパンツと黒のソックスでした。しかし1920年代のカンプ・ノウでの試合で、現在の青のショートパンツが初登場しました。これがユニフォームとなり、青のソックスも加わり、それ以来ホームユニフォームの特徴として現在まで続いています。

ホームユニフォームは、縞の幅に変化を持たせながら、伝統の縦縞模様を保っています。片側が赤で片側が青に2等分されたストライプの時期もありました。また、2015/16年には横縞模様のホーム用ユニフォームが着用され、史上唯一の横縞が使われた年となりました。

アウェイ用には、黄色、オレンジ、赤、青、そしてミントグリーンまで、派手な色のユニフォームも使われていますが、ホーム用の色は伝統を保ち、縞に変化をつけながらも何らかの方法で同じ色をほぼ例外なく用いてきました。

バルセロナは2006年までユニフォームにスポンサーのロゴを付けることを避けて来ましたが、その年の夏にユニセフとの5年間の契約を発表し、ユニフォームにグローバルチャリティーのロゴが付けられました。その期間が終了した2011年に、カタール・スポーツ・インベストメンツと1億5000万ユーロにて5年間の契約を結び、ユニフォームにはカタール財団のロゴが2シーズンに渡って付けられ、その後2013年にカタール航空が取って代わりました。そして来シーズンから2020年まで、日本の楽天がバルセロナのメインのユニフォームスポンサーとなります。

ユニフォームの色と歴史をたどってきましたが、ここでバルセロナの過去の由緒あるユニフォームをいくつか取り上げてみましょう。

1973/74 ホーム用

メーカー: 不詳

優勝:  リーガ・エスパニョーラ

このユニフォームはヨハン・クライフの代名詞となります。この伝説のオランダ人選手が大革命をもたらすことになるクラブで初めて身に着けたものでした。また、彼が「不可能なゴール」を決めたときに着用していたユニフォームでもあります。

1974/75 アウェイ用

メーカー:  不詳

優勝:  なし

伝説の選手クライフが身に着けたもうひとつのストライプは、バルセロナがホームのカラーをアウェイのユニフォームに組み込んだ見事な試みでした。

1991/92 アウェイ用ユニフォーム

メーカー:  メイバ

優勝:  リーガ・エスパニョーラ、スペイン・スーパーカップ、UEFAチャンピオンズカップ

この年のアウェイ用ユニフォームは傑作で、ホーム用に匹敵するほど象徴的なものでした。また、ロナルド・クーマンがUEFAチャンピオンズカップの決勝戦のロスタイムで、サンプドリア相手に強力なフリーキックを放ったときの記憶を呼び起こします。クライフ監督の下、フリスト・ストイチコフ、ミカエル・ラウドルップ、ペップ・グアルディオラなどの伝説の選手が身に着けたユニフォームでもあります。

1999/2000  100周年記念版

メーカー:  ナイキ

優勝:  なし

100周年記念版は最も人気を博するユニフォームの1つで、ルイス・フィーゴ、パトリック・クライファート、リバウド、ロナルド・デ・ブールなどにより着用されました。この年のチームは、ルイ・ファン・ハール監督の元で優勝には恵まれませんでしたが、クラブにとって歴史上とても重要な1年となりました。

2000/01 ホーム用

メーカー:  ナイキ

優勝:  なし

2000/2001年、バルセロナはリーガ・エスパニョーラ4位に終わり、UEFAチャンピオンズリーグのグループ予選突破も逃すという不満足な一年となりました。リバウドを有したチームは、マルク・オーフェルマルスとエマニュエル・プティを獲得したにも関わらず、監督のロレンソ・セラ・フェレールは4月に解雇され、その代理にカルロス・レシャックが就任しました。

2008/09 ホーム用

メーカー:  ナイキ

優勝:  リーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグ

ペップ・グアルディオラ監督下での最初のシーズンは、ほぼすべての大会で優勝を挙げました。黄色を交えた赤青半々のユニフォーム粋なユニフォームは、FWトリオ、リオネル・メッシ、サミュエル・エトー、ティエリ・アンリを思い起こさせます。

2009/10 ホーム用

メーカー:  ナイキ

優勝:  リーガ・エスパニョーラ、UEFAスーパーカップ、FIFAクラブワールドカップ、スペイン・スーパーカップ

バルセロナはこの時点で世界のトップチームとして、シーズンを通して4つの優勝を勝ち取りました。リオネル・メッシが再びトップストライカーとして活躍し、ズラタン・イブラヒモビッチの唯一のカンプ・ノウでのシーズンとなりました。この年のユニフォームは伝統的な縦縞に、薄い黄色の襟が施されました。

2010/11 ホーム用

メーカー:  ナイキ

優勝:  リーガ・エスパニョーラ、スペイン・スーパーカップ、UEFAチャンピオンズリーグ

サー・アレックス・ファーガソンは、この年のバルセロナは今まで戦った中で最高のチームであると発言、ホーム用ユニフォームもこれに適したものでした。伝統的なストライプに、ユニフォームの襟には黄色が施されています。これとは対照的に、アウェイのユニフォームは、ミントグリーン地の胸元にホームカラーが埋め込まれたというもので、2度と見たくないような色使いです。

来シーズンのユニフォーム

メーカー:  ナイキ

このユニフォームは、伝統的な太い縦縞の代わりに細めの赤い縞が真ん中から全体に広がっています。新しいスポンサーは新しいルックスを求め、ナイキは優れた通気性と軽量による可動性の技術を前面に出しており、パリ・サンジェルマンの伝統のユニフォームに少し似ています。

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